2017.10.18
PDCAは日本のマネジメント上で、重要な仕組みとして定着しています。
しかし、現状を見ると、たいして重要でないことに対しても、これらを徹底
することで「仕事をしている」と勘違いしてしまっているマネジャーが多い
というのが現実です。
実際のところ、製造・開発部門などを除けば、日常的な仕事の中で、本当に
重要なPDCAは限られる場合も多いのではないでしょうか。
先月刊行の『超ホワイト仕事術』の著者であり、マネジメントのプロとして
IBMで長く活躍してきた高野孝之さん次のように話します。
「もちろん、PDCAは、有用なツールであることは間違いありません。
ただ、あくまでもツールに過ぎないのであって、それ自体が『仕事の本質』
だと勘違いをしてはいけません」
仕事の目的とは、成果を出すことや、新しいイノベーションを起こすこと。
そのためには、何が必要で、「時間」という重要なリソースをどこに使えば
いいのかを考えることがマネジャーには求められます。
そう考えると、PDCAが必ずしも万能な手段ではないということに気づく
はずです。
確かにPDCAは、効率性と正確性を高める重要なプロセスであり、仕事を
よくすることには有効です。
ただ、形式的になったりすることで形骸化してしまい、反対に時間をムダに
している場合も多いのではないでしょうか。
また、「PDCA用の資料」をつくる必要があるくらいの重要なテーマは、
実はそんなに多くないものです。
実際には、事前資料の作成に1日かかり、会議で半日を費やすということも
あります。
だからこそ、本当にそれだけの必要がある内容なのかどうか、マネジャーは
目を光らすことが大切。
効率化・生産性に結びつかないPDCAや会議等を惰性で行うのではなく、
目的と成果を考えて常に見直し、廃止・統合・新設することを適時・適切に
行うことがマネジャーに求められているのです。
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