2014.11.12
先月発売の週刊ダイヤモンドに「仕事で使えない人材が増えた大学ランキング」というのが特集されており、
東京大学が堂々の(!?)一位を獲得していたことが、ネット上で話題になっていました。
大学名はさておき、「勉強はできるのに仕事はできない」という人が実感として多いのはなぜでしょうか?
大きな原因として、勉強と仕事では、ルールがまったく異なるということがあるかと思います。
勉強というのは答えが決まっていて、ある程度の時間を費やして解法を身につければ
解けるようになります。答えに辿り着くまでのプロセスは1人で完結させられます。
一方で、仕事には、答えなど存在しません。その都度、状況に合わせて
ベストと思われる状態を目指すわけです。
また、ひとつの仕事を完了させるためには多くの場合、まわりの人の協力が不可欠です。
学生時代の勉強であれば、常にフォーカスを自分に向けて、努力を重ねれば結果は出ます。
しかし、ビジネスパーソンとして仕事をうまくやっていくためには、“まわり”にフォーカスを向けて、
人の気持ちを汲み取りながら進めることを覚えなくてはなりません。
察する文化の強い日本では尚更です。
……と、ここまで半ば偉そうに仕事とは、などと講釈を書いてきましたが、
今回ご紹介する本、『人の気持ちがわかる人、わからない人』を編集した私自身がまさに、
「勉強はできるのに仕事はできない」人のひとりなのです(笑)
「勉強はできるのに仕事はできない」人達が、どうすれば人の気持ちをわかるようになり、
仕事で貢献できるようになるのかを、真剣に考えて、著者と二人三脚で作った本です。
また、人の気持ちをわかるようになると、不思議なもので自分の気持ちとも
うまく付き合うことができるようになります。
「イライラ」「もやもや」「無気力」に振り回されなくなるのです。
本書には、人とうまく付き合う方法に加えて、自分の気持ちを上手にコントロールできるように
なるための実践的なメソッドも複数収録されています。
著者は美人エグゼクティブコーチとして活躍中の和気香子さん。
東大卒業後、女優としてキャリアを積むも挫折。
MBAを取得した後、ビジネスの世界に進み、コーチングのスペシャリストとして独立された多彩な方です。
決して意見を押し付けないフラットな語り口が魅力です。
「今の仕事で、あんまりうまくやれていないなぁ」と思う人ほど、すぐに結果の出る一冊です。
是非、お手にとってみてください。
【人の気持ちがわかる人、わからない人】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844373846/cmpubliscojp-22/
(山下絢子)