編集者コラム

2017.01.25

根本さん
デザイン思考は、1つの方法論にすぎない


こんにちは、編集部の根本です。


最近は、「デザイン思考」というキーワードをよく見かけます。デザイナーが
デザインする工程をフレームワークとして、それを取り入れることで、画期的
なアイデアや問題の解決方法を生み出すことを期待されています。


多くのアーリーアダプターたちに注目されている「デザイン思考」ですが、実
際にそのフレームワークを使って大きな成果に結びついた事例は少ない。そう
仰るのは『デザイン×ビジネス デザインとは何か?』の著者である南雲氏で
す。成功事例が少ないということは、逆に言えば失敗が多いということ。その
理由の一つが、デザインの基本を知らないからだそうです。


よくデザイン思考の成功事例の一つとして挙げられるデザイナーが創業した企
業「Airbnb」。2009年当時、Airbnbの収益は週200ドル、まさに倒産寸前だった
企業に転機が訪れたのは、これまでユーザーがアップしていた宿泊先の写真を
自ら足を使って現地に赴き、素敵で泊まりたくなるような写真に取り直したこ
と。これがきっかけで売上は一気に2倍になり、その後も順調に事業を拡大し
ていったそうです。


さて、この事例がデザイン思考の成功例とするならば、デザイン思考というフ
レームワークよりも大切なことは、「写真がよくないと気づくデザインセンス」
「素敵な写真を撮るというスキル」ということではないでしょうか?


南雲氏が指摘しているのはまさしくこの点で、いくらフレームワークに当ては
めても、肝心要のデザインの基本がつたないものであれば、アウトプットされ
るものも、その域を出ないということです。


デザイン思考を実践する前に、「デザインとは何か?」という基本を知ってい
るだけでそのアウトプットは飛躍的に変わると思います。ぜひ、本書でデザイ
ンの基本を学び、ビジネスでの飛躍を目指してみてください。


【デザイン×ビジネス デザインとは何か?】
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