編集者コラム

2015.11.25

根本さん
失敗の中にも成功の兆があり成功の中にも失敗の兆がある

こんにちは、根本です。

「戦略なくして勝利なし」。これは多くの人が認識していることであると思い
ますが、戦略自体が間違っていては、たとえ名門企業といえどもたちまち崖っ
ぷちに陥ってしまいます。

マクドナルドは絶不調、ヤマダ電機の大規模店舗閉鎖、さらにはスカイマーク
が破綻という憂き目にあいました。すべては経営戦略に誤りがあったためです。

では、効率よく正しい戦略を考えるためにどうすればいいのか? それは、他
人の戦略から学ぶこと。

業績の悪かった6社の社長を歴任し、それらの企業を次々と立て直してきた山
田氏が著した『間違いだらけのビジネス戦略』からは有名企業の失敗と成功を
通じて戦略の本質を学ぶことができます。

例えば、山田氏はヤマダ電機の大規模展店舗閉鎖を予期していました。これは、
必然だと山田氏は言います。店舗を増やすことで業績拡大を図ってきたヤマダ
電機。しかし、15年3月末期までにヤマダ電機の店舗数は1016店舗に達していま
した。日本の市で人口が5万人を超えるのは541都市しかありません。

日本では人口が3万人以上が市となる要件です。仮に人口3万人の都市に1万世
帯あったとして、ヤマダの1店舗あたりの平均年商19億円を稼ぐためには、1年
間にすべての世帯に19万円ずつ購入してもらわないといけなくなります。これ
が難しいことは普通に考えればすぐにわかります。

しかし、ずっと店舗を増やすことで業績を上げてきたヤマダ電機は、その間違
いに気づけなかったのです。

このように、成功の中にも失敗の兆があり、失敗の中にも成功の兆があります。
これは、松下幸之助氏の言葉です。

有名企業48社の戦略を分析・解説する、企業再生経営者と呼ばれた山田氏の
“戦略的視点”を、ぜひこの本を読んで自分のものにしていただけたらと思い
ます。


【間違いだらけのビジネス戦略】
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(根本輝久)