編集者コラム

2016.03.09

小さなストレスは、気づかないうちに溜まっていく


 


 この前、知り合いで、ある中小メーカーの商品企画部門に勤めるAさんが、
 「某ブロガーに怒られた」と話していました。


 このブロガーのXさんはAさんの働く業界では有名な目利きの一人らしく、
 自信が運営する商品レビューのブログとメルマガで、先日、Aさんの会社で
 発売した商品を取り上げてくれたそうです。


 影響力のあるブロガーさんだけに、Aさんの会社の営業部は掲載を喜んで、
 さっそく「『○○ブログ』で紹介されました」と書かれたPOPをつくり、
 数店舗の店頭で展開したとのこと。


 ところが、これを知ったXさんが、怒って会社に電話をかけてきました。


 「『○○ブログ』のXですけど、おたく、なに勝手にPOPで俺のブログの
 名前を使っちゃってんの? 営業部のBさん、お願いしたいんだけど?」と
 業界人っぽい口調で、たまたま電話を受けたAさんに話します。
 
 Aさんは、ホワイトボードでBさんが外出中なのを確認した上で、「申し訳
 ありません、Bはあいにく打ち合わせで外出しておりまして……。あと10分
 ほどで戻る予定ですので、戻り次第、ご連絡さ……」と答えかけたAさんの
 言葉を遮るように、いきなりXさんが声を荒げます。
 
 「おい! あのさ、誰だと思ってんの、俺を? Xなんだけど? あなた、
 この業界で働いてたら、知ってるよね、俺の名前? 何が『戻り次第』よ?
 大・至・急で電話させてくれる?」とすべて尻上がりなイントネーションで
 キレられたとのこと。


 とっさに「すぐ連絡をとってお電話させます!」と言えなかったAさんに、
 落ち度がないとも言えないんですが、まるで時代劇か吉本新喜劇に出てくる
 嫌味な悪役のようなベタなセリフで怒られたのはちょっと気の毒です。


 しかし、そのあとAさんはAさんで、「あぁ、私のせいで、さらにXさんを
 怒らせてしまった……」と凹んでしまったとのこと。


 何か落ち度があったとき、なんでこうなってしまったのかを考えて、仕事の
 やり方を改善していくのは確かに大切です。


 でも、「自分はダメな人間なんだ……」などと、必要以上に凹んでいると、
 心にダメージが蓄積されていき、過剰なストレスを抱え込んでしまったり、
 人によっては心の不調に陥ったりします。


 そうした人にぜひ読んでいただきたいのが、3月に発売したばかりの新刊、
 『凹んだら読む本』です。


 ストレスは、「大きな塊が一度にドンとのしかかってくる」というよりは、
 毎日の生活の中で、知らず知らずのうちに小さなストレスが溜まっていくと
 いう場合が多く、ある日、それが一気に爆発することもあります。
 その意味では、心の病気は「生活習慣病」の一種ともいえます。


 本書では、そうしたストレスを上手にいなすため、ストレスマネジメントの
 専門家が、心のダメージを素早く回復させたり、「凹みにくいマインド」を
 つくったりするための34のコツを教えます!


 


 【凹んだら読む本】
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844374605/cmpubliscojp-22/