マネジメントの本

合理性を超えた先にイノベーションは生まれる

合理性を超えた先にイノベーションは生まれる
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著者:
金子智朗
定価:
本体1580円(税別)
発行日:
2013/7/16
ISBN:
9784844373216
ページ数:
272ページ
サイズ:
188×130(mm)
発行:
クロスメディア・パブリッシング
発売:
インプレスコミュニケーションズ
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スティーブ・ジョブズや孫正義じゃなくても大丈夫!非合理な決断に学ぶイノベーションの真髄


競争戦略においては、差別化が基本的な戦略だ。ところが、多くの人が論理的に理解可能な「合理的判断」が差別化の邪魔をする。一方、合理性を無視して、ただ感覚に従い判断しているだけでは経営は立ち行かなくなってしまう。 では、なぜ非連続的なイノベーションが、サムスンにできてパナソニックやソニーにできないのか、なぜ常識破りの投資が可能なのか、etc. 本書では、公認会計士で経営コンサルタントの著者が、数々の事例を深堀りして分析し、その背景にある戦略を読み解き、一見すると不合理とも思えるような経営者の最後の「エイヤー!」と決断する謎に迫る。


著者紹介
金子智朗(かねこ・ともあき)
コンサルタント、公認会計士、税理士
東京大学工学部卒業、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。日本航空株式会社、プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント等を経て独立。
現在、経営コンサルティング、企業研修、講演、執筆を幅広く行っている。
著書に、『MBA財務会計』(日経BP社)、『「管理会計の基本」がすべてわかる本』(秀和システム)、『同じモノを売っているのに、儲かっている会社、儲かっていない会社』(クロスメディア・パブリッシング)など多数。
ブライトワイズコンサルティング合同会社代表社員
名古屋商科大学大学院教授、多摩大学大学院客員教授、亜細亜大学大学院非常勤講師

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もくじ

はじめに

第1章 成功者は合理性を超える
01 サムスン電子はなぜ強いのか
 惨状を呈する国内家電メーカー/合理性が邪魔をする/今日の延長線上にイノベーションはない
02 人はワクワクすることが好き
 なぜ宝くじを買うのか/合理的に考えたら外車は買えない/
 東京ドームのコンサートで思ったこと
03 日系中国企業2社の事例
 理屈よりも心―VCS/中国反日デモで起こったこと―綜研化学
04 合理的でないものの重要性
 直感を信じる/インテリジェント・エイヤー!/グローバル・エリートが重視する義理人情/
 役員クラスはお礼の仕方も違う
05 それでも合理性は必要
 合理性がなければ単なる無謀/不条理な世の中だからこそ/スーパーショットとまぐれの違い

第2章 合理性を踏まえること、合理性を超えること
06 平均の落とし穴
単純にしてわかりやすい平均値/平均は誰にもヒットしない/平均的であることは面白くない
07 ディシジョン・ツリーはいかにも合理的だが
 不確実性下での意思決定/ディシジョン・ツリー/大成功はできない
08 配賦は政策的であって構わない
 合理的な配賦方法としてのABC/従来の方法とABCではまったく異なる結果に/
 ABCにおける合理性の意味/配賦は政策的であっても構わない
09 合理的な意思決定よりも現実を変える意志 
 外注の意思決定/社長はうれしくも何ともない
10 限界利益がプラスならやるべきなのか
 原価割れでも受注すべきか/答えは変わりうる
11 利益で投資が評価できるか
 投資をどう評価するか?/利益は事実の断片/利益は平均的情報
12 NPV法ではリスクを取りにくい
 平均値発想からダイナミックな発想へ/合理的ゆえにリスクが取れない/
 だからベンチャー・キャピタルは成功しない/ポートフォリオで考えるべき
13 フリー・キャッシュ・フローはプラスでなければいけないのか
 フリー・キャッシュ・フローとは/フリー・キャッシュ・フローはプラスが基本/
 オリエンタルランドはセオリーをわかってない?/攻め続けるトヨタ/
 カネを使わないところから富は生まれない
14 合理的検討は言い訳づくり
 ひとりなら理屈は要らない/組織的意思決定の弊害/内部統制もこの傾向を加速

第3章 合理性を超えたケース、超えられなかったケース
15 役員は反対だったホンダ・シティ
 常識破りのスタイルで一世風靡/失われたDNA
16 財務体質の悪いアサヒがキリンを抜いた
 長期的安全性が低いアサヒビール/安全性と積極性は表裏一体
17 経済合理性がまったくなかったヤマト運輸の宅急便
 とても採算が合わない個人宅配/発想の転換が常識を打ち破る/役員の全員が反対
18 物流の常識を変えたセブンーイレブン 
 日本で独自に発展したセブン―イレブン/ノウハウがまったく使えない/
 物流の常識を変えた小口配送
19 常識の逆をいくパーク24
 常に空きスペースのある駐車場が理想/あえて駐車ロットを減らす
20 経営破綻したJALと今後の期待
 合理性を踏まえず破綻/合理性を超えようとしている再建後のJAL
21 トヨタ生産方式も元は非常識だった
 「基本がわかっていない」と言われたトヨタ/いくつもの常識を打ち破る/
 合理性には時代の前提がある
22 中国で苦戦するトヨタ
 在庫管理に圧倒的な強みを持つトヨタ/中国で苦戦するトヨタ
23 倒産は時間の問題と言われたアマゾン
 赤字続きだったネットビジネスの雄/赤字の原因は物流センターへの投資
24 「成功しない」と烙印を押された楽天
 ネットショッピングは成功しない/原動力となった熱き「思い」
25 昔のソニーと今のソニー
 モルモットと呼ばれたソニー/役員会が猛反対したウォークマン/iPodに惨敗
26 無謀とも思える投資を繰り返すソフトバンク
 イー・アクセスの買収/10日後に米スプリント・ネクステルの買収を発表/今に始まったことではない
27 すべてが非合理的ともいえるアップル
 現実歪曲フィールド/西洋的合理性を嫌ったスティーブ・ジョブズ/日本では経営者になれない
28 利益を追求していないグーグル
 経済合理性のないサービスばかり/細分化して損益を管理しない/生態系モデル

第4章 合理性をいかに超えるか
29 リーダーシップのありかた
 創業者には敵わない/実証分析は物語る/特定の個人に依存する危うさ/
 新たなリーダーシップのあり方/アメーバ経営の本質も「自律」/
 フィロソフィは生き続けるか
30 合理性を踏まえる
 合理性を超えることと無謀は違う/本人にとっては合理的
31 効率性ばかりを追わない
 効率性は競争力につながるか/誰にとっての効率性
32 利益が出ない事業を許容する
 セグメント別損益計算のワナ/利益責任を問わない強み/スカンク・ワークス/
 組織を切り離す/財務的成果を担当者に求めない/投資の評価も要注意/
 だから成果主義もおかしくなる
33 日本らしさを活かす
 日本人が持つ助け合いの心/曖昧であることの強み/だからすり合わせ技術に強い/
 真の国際化とは
34 多様性を認める
 ジョブズのような人間を受け入れられるか/女性の活用/若者の活用
35 教育の重要性
 重要なカギを握る教育/もっと「考えさせる教育」を/答え教えて症候群/
 お受験に疑問を呈す/一定の学力は絶対的に必要/数学が要らないって誰が言った?/
 文系・理系を明確に分けすぎない/学力重視の入試の何が悪いのか/
 想像力を働かせて考えて欲しい
36 働き方にもイノベーションを
 働き方が変わらないと/グーグルの職場環境/シンプル・マネジメント/
 組織的意思決定の限界/30代までの人材がカギを握る/悪平等の人事制度をやめる/
 株式会社のあり方/会社で働くという働き方が問われている

参考文献 

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