編集者コラム

2013.08.14

「やられたら、倍返し!」のできないあなたへ

8月4日には、平均視聴率27.6%を記録した、堺雅人主演のTBSドラマ「半沢直樹」。
弊社では月曜日にはこのドラマの話題で持ち切りです。
「上司のミスは部下のもの。部下の手柄は上司のもの」と嘯く上司を尻目に、半沢「やられたら、倍返しだ!」ならぬ「十倍返し」の台詞まで登場しました。
半沢ほどのリーダーシップを発揮できるのであれば、「銀行なんてやめちゃえばいいのに」と思う方も多いのではないでしょうか。

社会的な目的を忘れ、エリートのような個人的なプライドを保つのに必死な、出世欲に目がくらんだような人たちは、私個人の経験でも、世の中の官僚組織にはそういう人種が少なからずいた記憶があります。
半沢は、幼い頃に銀行の貸しはがしにあって追いつめられた父が自殺しており、「銀行が憎い」。
そうはいっても、「救ってくれたのも銀行」。
信念は「まっとうな融資」。
こうした社会的正義感をもった人間が、企業を支え、社会を支えているといっても過言ではありません。
有能な人がすぐに組織を辞めてしまっては、組織には「ダメなやつ」しか残らない。「実に上司の8割は無能」という状況にもうなづける訳です。

5月に出版された「部下こそ上司にリーダーシップをとれ」はこの一文から物語が始まります。
私は、半沢のように、正義感を持ち続けられれば、社会的な役割の大きい企業だからこそできることというものがあると信じたい。
そのためには、「部下からのリーダーシップ」を身につけ、まっとうな正義を筋を通していける実力を身につけておくことが大事だと思います。

加えて言えば、半沢の融資回収劇は運もありました。運を引き寄せるのは、前向きに考えられる人といわれていますが、実力を身につけて前向きなアクションを重ねられれば、運の確率も上がっていくはずです。
中間管理職も含め、すべての部下は、「部下からのリーダーシップ」を読んで、「やられたら、倍返し!」の実力をつけるべきではないでしょうか。

【部下こそ上司にリーダーシップをとれ】
https://www.cm-publishing.co.jp/9784844373124/

(吉田倫哉)