編集者コラム

2015.04.01

長谷川くん
人間の脳は6000年前から劣化している?

「いいよなあ、お前は気楽で…」
なんて、猫にグチをこぼしたことはありませんか?
確かに犬や猫、鳥たちを見るとなんだかのんびり暮らしているように見えます。

いったいどうして人間だけが思い悩みながら生きているのでしょう?
それに答えてくれるのが、生物学者の長沼毅さんです。

「スタンフォード大学のある研究者によると、人間の脳は6000年前から、
文明の発達とともに、実は劣化しているというのです。

「これは、人間がその脳を自然に対してではなく、城壁のなかで
人間関係に対して使い始めたからだと考えられます。
人間の脳は『メタ認識』といって、抽象的なことを考えられる能力がありますが、
これが人間関係に使われると、たちまち不安や悩みがグルグルと脳内をループし始めます。
ある意味、私たちの脳は「バグ」を抱えているのです。」

うーん、なるほど。生物学的に考えると人間は、
進化する中で優秀な脳を持ってしまったがために、思い悩んでしまうのですね。

長沼さんによれば、脳だけでなく、「遺伝子」の観点で自分を見つめなおすと、
ストレスが減るのだと言います。

それを紹介するのが、4月23日発売の書籍『考えすぎる脳、楽をしたい遺伝子』です。
「愛情遺伝子」「凶暴性遺伝子」といった人の行動を左右する遺伝子や、
サルやイルカなどの動物の習性などを紹介しながら、
「どうすれば人は楽に生きられるのか?」という問題に真正面から答えを出しています。
疲れたと感じたら読むべき一冊です。

【考えすぎる脳、楽をしたい遺伝子】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844374052/busitremlmg-22/

(長谷川諒)