マネジメントの本

これからのデザイン経営

これからのデザイン経営
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著者:
永井一史
定価:
1848円(本体1680円+税10%)
発行日:
2021/3/1
ISBN:
9784295405078
ページ数:
224ページ
サイズ:
188×130(mm)
発行:
クロスメディア・パブリッシング
発売:
インプレス
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これからの時代に求められる「デザイン経営」について体系的に書かれた、バイブル的書籍!


デザインは、個々の製品の外見を好感度の高いものにするだけではありません。
企業が大切にしている価値を実現しようとする意志を表現する営みでもあります。
企業が顧客と接点を持つあらゆる体験に、その価値や意志を徹底させ、
それが一貫したメッセージとして伝わることで、
他の企業では代替できないブランド価値が生まれます。
さらにデザインはイノベーションを実現する力にもなります。
供給側の思い込みを排除し、対象に影響を与えないように観察する。
気づいた潜在的なニーズを、企業の価値と意志に照らし合わせる。
誰のために何をしたいのかという原点に立ち返ることで、
既存の事業に縛られずに、事業化を構想できます。

こういったデザイン的観点と思考を活用した経営手法「デザイン経営」について、
本書では全体像を示すロードマップとともに、実践のための具体的な方法論を提示していきます。

著者紹介
永井一史(ながい・かずふみ)
アートディレクター/クリエイティブディレクター。株式会社HAKUHODO DESIGN代表取締役社長。多摩美術大学教授。TCL(Tama Art University Creative Leadership Program) エグゼクティブスーパーバイザー。公益財団法人日本デザイン振興会理事。1985年多摩美術大学美術学部卒業後、博報堂に入社。2003年、HAKUHODO DESIGNを設立。様々な企業・行政の経営改革支援や、事業、商品・サービスのブランディングを手掛けている。2015年から東京都「東京ブランド」クリエイティブディレクター、2015年から2017年までグッドデザイン賞審査委員長を務める。経済産業省・特許庁「産業競争力とデザインを考える研究会」委員も務めた。クリエイター・オブ・ザ・イヤー、ADC賞グランプリ、毎日デザイン賞など国内外受賞歴多数。著書・共著書に『幸せに向かうデザイン』(日経BP)、『エネルギー問題に効くデザイン』『博報堂デザインのブランディング』(ともに誠文堂新光社)など。

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もくじ

はじめに 「デザイン経営」の実装に向けて

第01章「デザイン経営」がもたらすもの
世界の企業や国が注目するデザインの力
科学合理的な経営は限界を迎えている
デザインがブランディングとイノベーションを実現する
デザインの投資リターン
デザイン経営の客観的な「効果」
人材採用にもデザインが影響する
そもそも「デザイン」とは何か
近代デザインの原点を探る
デザインの三つの特性
デザインとは「より良くする」こと
経営にデザインの視点を入れる
デザインの持つ創造性と美意識
デザインと日本文化の関係

第02章「パーパス」から始めるデザイン経営
デザイン経営の四つの段階
組織文化の構築と価値創造
いまの時代にパーパスが欠かせない理由
「なぜ、その事業をしているのですか?」
国内外企業のパーパス
パーパスを掲げて成長したD2Cブランド
パーパスは企業の中から探り出す
インプットのための五つの視点
インプットから最適解を導き出す
外部からの視点を組織に取り入れる
経営者にデザインセンスをもたらす三つの力
課題に気付き、カタチにする
デザイン経営はパーパスから始まる
デザイン経営で生まれ変わったある病院
未来に向けた「思い」が経営を変える

〈特別対談/佐宗邦威×永井一史〉
「パーパスが持続的な経営の王道になる」
企業の何が共感ポイントなのか
デザインは経営のOSである
企業のフェーズごとにパーパスをデザインする
事業の社会的インパクトからパーパスを考える
日本の経営には「青臭い話」が欠けている
老舗企業のパーパスを再定義する
不況期こそ組織の存在意義が問われる
パーパスはDNA、事業は細胞

第03章 組織文化をデザインする
組織にパーパスを浸透させるには
行動に結びつけるための場や仕組み
パーパス・ドリブンな組織改革
スターバックスのケース
日本IBMのケース
良品計画のアドバイザリーボード
目に見えるカタチが組織文化にもたらす力
カタチの変更が経営にも影響を及ぼした
目指す姿を象徴化する
パーパスを意識させる仕組みを作る
従業員の習慣をデザインする
デザイン経営は「やりがい」も創出する
豊かな組織文化からイノベーションは生まれる

第04章 価値創造をデザインする
新しい価値創造のための三つのポイント
経営者がデザイナーを有効に活用するには
デザイン思考の五ステップ
ユーザーへの共感と課題の定義
解決するためのアイデアを創造する
プロトタイプを作り、検証する
失敗を恐れない文化がなければ機能しない
「その課題解決は、自分たちがやるべきこと?」
技術の見直しによるイノベーション
意味の付与によるイノベーション
様々な手法の良いところを合わせる
自社の「らしさ」を追求しよう
再び、デザイン経営とは何か

〈特別対談/山地章夫×永井一史〉
「企業経営のリアルとデザインの関係」
中小企業は社長のセンスが経営を左右する
理念と事業の一貫性が壁を乗り越える力になる
経営者が苦しいときほど理念は必要だ
中小企業こそデザイン投資の効果が出やすい
安心して働ける環境が社員の創造性を育てる
クリエイティブな社風を作るには
「任せる」ことで人は育つ
デザインを取り入れた中小企業が世の中を良くする

〈おわりに〉
デザインの領域は広がり続ける

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