マネジメントの本

だから僕たちは、組織を変えていける

だから僕たちは、組織を変えていける
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著者:
斉藤徹
定価:
2068円(本体1880円+税10%)
発行日:
2021/12/1
ISBN:
9784295406259
ページ数:
304ページ
サイズ:
188×148(mm)
発行:
クロスメディア・パブリッシング
発売:
インプレス
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世界の経営学、組織論、リーダー論によって解き明かされる、 たったひとりから組織を変えていくための超実践的メソッド


“経営に「心」を取り入れるための必読書だ。” ー大前研一
(ビジネス・ブレークスルー大学学長)

“組織はひとりでは変えられない。そう思っている人にこそ読んでもらいたい、希望の書だ。”
ー佐藤尚之(さとなお)

変わり続ける社会では、前例踏襲の管理型組織では対応していけない。
組織に自律性をとりもどし、変化から学ぶ「学習する組織」を目指そう。
そのために僕たちは、結果よりも「関係性」と向き合わなくてはならない。

「チームのメンバーをいくら指導しても結果がでない」
「目標を厳しく伝えているのにやる気になってくれない」
「そもそも、今のやり方は本当に正しいのだろうか?」

この本は、現状に違和感を持ち、組織やチームを変えたいと思う人に向けて、
これからの時代にふさわしい組織像と、実践的な変革メソッドを紹介します。
最も重視しているのは「関係性の質」です。
ここが変わることで、チームの「思考」が変わり、「行動」が変わり、「結果」もついてきます。
本書では、そのために必要な「心理的安全性の創出」「仕事の意味の共有」「内発的な動機づけ」
といった具体的手段を、世界基準の理論に基づいて紹介していきます。
管理職やリーダーはもちろんのこと、現場の一社員であっても、
チームをリードして「組織を変えていく」ための知見と技術をお伝えします。

著者紹介
斉藤徹(さいとう・とおる)
起業家、経営学者。株式会社hint 代表。株式会社ループス・コミュニケーションズ代表。1985年、日本IBM入社。1991年に独立しフレックスファームを創業。2005年にループス・コミュニケーションズを創業。ソーシャルシフト提唱者として、知識社会における組織改革を企業に提言する。2016年から学習院大学経済学部経営学科の特別客員教授に就任。起業家、経営者、教育者、研究者という多様な経歴を活かして、2020年からはビジネスブレークスルー大学教授として教鞭を執る。2018年に開講した社会人向けオンラインスクール「hint ゼミ」には、大手企業社員から経営者、個人にいたるまで、多様な受講者が在籍し、期を増すごとに同志の輪が広がっている。企業向けの講演実績は数百社におよび、組織論、起業論に関する著書も多い。主な著書は『業界破壊企業』(光文社)、『再起動(リブート)』(ダイヤモンド社)、『BE ソーシャル!』『ソーシャルシフト』(日本経済新聞出版社)など。

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もくじ

はじめに 〜組織を変える旅へ〜

1章 時代は変わった。組織はどうか?
~僕たちの違和感は、どこからくるのだろう
01 世界の姿は、一定ではない
人類が経験した、3つの社会変革
ものづくりのイノベーションが世界を覆った〜産業革命
量と速さを求めた人類が生み出したもの〜戦後の復興
1973年、ビジネスは心を失いはじめた〜オイルショック
02 世紀が変わり、常識も変わった
テクノロジーがもたらした、3つのパラダイムシフト
「デジタルシフト」で、ゲームのルールが変わった〜1991年以降
「ソーシャルシフト」で、人々の関係性が変わった〜2008年以降
「ライフシフト」で、一人ひとりの生き方が変わった〜2020年以降 
03 僕たちは、幸せ視点を求めている
社会は、工業社会から知識社会へ
組織は、お金視点から幸せ視点へ

2章 これからの組織は、「統制」から「自走」へ
~僕たちが目指す、理想の組織とリーダー
01 21世紀のマネジメントは「数字」から「人」へ
経営学の権威が提言した「既存モデルの限界」
とんでもなく時代遅れなマネジメントモデル
本当に大切なものは、目に見えない
02 僕たちが目指したい、3つの組織
知識社会における、3つの組織モデル
①環境から学び続ける「学習する組織」
②社会とのつながりを大切にする「共感する組織」
③メンバーが自ら考え、共創する「自走する組織」
03 あるオーケストラに学ぶ、「自走する組織」
「組織」が成り立つ、3つの条件
リーダー不在のオーケストラは、なぜ自走できるのか
04 僕たちは、組織を導くリーダーになる
理想と現実のギャップを埋めていくには
「結果」ではなく「関係性」からはじめよう

3章 リーダーは、強がりの仮面をはずそう
~安全な対話で、関係の質を変える
01 21世紀は、対話の時代である
組織はコミュニケーションで成り立つ
そのコミュニケーションは「議論」か「対話」か
02 プロジェクト・アリストテレス
グーグルによる、壮大な実験
成功は「メンバー」ではなく「場の状態」で決まる 
グーグルが発見した、5つのチーム成功因子
03「心理的安全性」がチームを変えていく
なぜ、心理的安全性が大切なのか
心理的安全性を阻害する、4つの不安
心理的に安全な場とは
04 心理的に安全な場をつくるために
心理的に安全な場づくりのプロセス
共感デザイン① 自然体の自分にもどる~ホールネス
共感デザイン② 他者を人間として尊重する~他者の尊重
共感デザイン③ 本音で話せる間柄になる~相互の理解
価値デザイン① 意識を価値創造に向ける~パーパスの共有
価値デザイン② 建設的に第三案を共創する~第三案の共創
価値デザイン③ 場に安心を生む ~安心感の醸成
05 心理的安全性を創り出すリーダー像
多くのリーダーが持つ、心理的安全性を壊す4つの思考
「犯人探し」という大罪
心理的安全性のためにリーダーができる7つのこと
リーダーは「素の自分」を見せる勇気を持て
06 心理的安全性の落とし穴
①空気読みすぎ体質~「気配りこそ命」という誤解
②決められない組織~「全員一致すべき」という誤解
③話しあい万能主義~「話しあえば解決する」という誤解
07 僕たちは、安全に対話できる場をつくる
リーダーは、強がりの仮面をはずそう
「関係性」は、組織の土壌である

4章 チームを動かす、北極星を見つけよう
~意味の共有で、思考の質を変える
01 すべてはWHYからはじまる
人の心を動かすものは何?
メンバーの「しなくちゃ」を「したい」に変えよう
仕事は「意味がある」からがんばれる
02 社会にとっての「仕事の意味」を考えよう
ソーシャルメディアが生んだ、つながりの世界
不誠実な行動が透けてしまう、透明性の時代
北極星となる「ミッション・ビジョン・バリュー」はあるか
価値観を共有して、「真実の瞬間」と向きあう
自社の北極星を探してみよう
03 自分にとっての「仕事の意味」を考えよう
その仕事は「義務」か、それとも「天職」か
日本的経営の光と陰
強みを活かせる仕事こそ、自分にとって「意味」がある
やらされ仕事を「天職」に変える技術
04 意味の共有の落とし穴
①意味の押し売り~「意味を伝えればいい」という誤解
②ボトムアップ願望~「個の総和が全体になる」という誤解
③自分探し症候群~「自分探しで解決する」という誤解
05 僕たちは、仕事を楽しむことからはじめる
チームを動かす、北極星を見つけよう
僕たちは、仕事に何を期待しているのか

5章 アメとムチを捨て、好奇心を解き放とう
~内発的な動機づけで、行動の質を変える
01 人のやる気はどこから生まれるのか
お金は、人の心を動かせるのか?
組織のモチベーションをアップデートする
内なる動機を世界に広めた、ある学者の話
黄金のスリーカードが、内なるやる気をもたらす
02 一枚目のカード「自律性」をとりもどそう
メンバーの自律性を阻む「組織の罠」
リーダーが陥る「責任感の罠」
ふたつの罠に陥り、組織は硬直化していく
組織の「しなくちゃ」を断捨離する3つのポイント
03 二枚目のカード「有能感」を満たそう
コンフォートゾーンから、ラーニングゾーンへ
持続的な成長をもたらす「フロー体験」とは
「無我夢中」をつくりだす5つの条件
04 三枚目のカード「関係性」を育もう
人間関係は、やる気に直結する
与えよ、さらば与えられん
傾聴から、新しい信頼関係をはじめる
伝える・聴く・問う・共創する
05 動機づけの落とし穴
①ポジティブの罠~「褒めることが大切」という誤解
②トンネル・ビジョン現象~「私は孤立している」とい誤解
③指示待ちの部下~「あの人は自ら動かない」という誤解
「成人発達理論」とは 
06 僕たちは、やる気に満ちたチームをつくる
アメとムチを捨て、好奇心を解き放とう
僕たちは、心のつながりを感じて仕事をしたい

6章 たったひとりから、影響の輪は広がる
~だから僕たちは、組織を変えていける
01 僕たちは、新しい組織を目指そう
3つのパラダイムから生まれた、3つの組織
02 僕たちは、影響の輪を広げていこう
変革アクション① まず、あなたが一歩踏み出そう
変革アクション② 自分のことを正しく認識しよう
変革アクション③ 影響が届くところからはじめよう
変革アクション④ 小さな成功を育てていこう
変革アクション⑤ 反対者の信頼を得る努力をしよう
変革アクション⑥ 常にチームの希望でいよう
変革アクション⑦ 共感をつなぎ、影響の輪を広げよう
03 さあ、冒険をはじめよう
失われた20年を超えて
僕たちは、学習する民族である

おわりに ~現実の世界へ〜

巻末付録
これから組織を変えていく「スモールイノベーター」のあなたに
巻末付録①「資料作成のための図・イラスト無料ダウンロード」
巻末付録②「僕たちは、組織を変えはじめた」
巻末付録③ 「トップも、変わりはじめている」

参考文献

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