マネジメントの本

世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?

世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?
カバー画像表示
著者:
安西洋之
定価:
1738円(本体1580円+税10%)
発行日:
2014/6/3
ISBN:
9784844373636
ページ数:
272ページ
サイズ:
四六判(mm)
発行:
クロスメディア・パブリッシング
発売:
インプレスコミュニケーションズ
立ち読みする

企業は、海外から学ぶということを忘れてはいないだろうか? 海外には日本で知られていない面白いビジネスがたくさんある!


リサーチ費用がふんだんにあるわけでもない、中小・ベンチャー企業が海外でビジネスをするには、何から手をつけたらよいのか。日本の中小企業の経営者は、有名企業や神話起業家のグローバル戦略ケースを手に取り、「やっぱり、うちには縁のない話だ」とため息をつくことになる。本書はその穴を埋めるのが目的である。ヨーロッパを中心とした海外の中小企業がいかにビジネスをしているか。イタリア、米国、ドイツ、フランス、英国、日本の元気な中小・ベンチャー企業が元気な会社に取材をする中で、ビジネスモデル、海外ビジネスにおけるコツ、異文化対応などの面を明らかにしていく。また、ミラノ在住のビジネスプランナーである著者の実感から得られたヨーロッパ企業の「シリコンバレーへの敗北感のなさ」は、新鮮な切り口。


著者紹介
安西洋之(あんざい・ひろゆき)
モバイルクルーズ株式会社代表取締役
上智大学文学部仏文科卒業後、いすゞ自動車入社。欧州自動車メーカーへのエンジンなどのOEM供給ビジネスを担当後、独立。1990年よりミラノと東京を拠点としたビジネスプランナーとして欧州とアジアの企業間提携の提案、商品企画や販売戦略等に多数参画している。国際交渉のシナリオ立案とデザイン企画を得意としている。
また、海外市場攻略に役立つ異文化理解アプローチ「ローカリゼーションマップ」を考案し、執筆、講演、ワークショップ等の活動を行っている。
著書に『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』(日本評論社)。共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』(日経BP社)。
「ローカリゼーションマップ」WEBサイト http://www.localizationmap.com/
Twitter: @anzaih

  • 立ち読みする
  • 紙の本を買う

もくじ

はじめに
序章 伸びている中小・ベンチャー企業は高く狭く売るのが得意
あまり知られていない海外の中小・ベンチャー企業の実態
伸びている中小・ベンチャー企業の特徴
本書の構成
世界の中小・ベンチャー企業に「成長の鍵」と「ローカル」の捉え方を聞いた

第1章 世界の伸びているITサービス企業に学ぶ
CASE#1. ガラス張りの経営で社員を育てるハブスポット
CASE#2. 国境を有利に活用するゲーム会社ミにクリップ
CASE#3. ベルリンの都市ブランド力を活かすネイティブインストルメンツ
CASE#4. オフィスは「企業文化の家」ハガクレ
CASE#5. 「文化の差異は商売のネタの宝庫」ビヨンド
CASE#6. 「同じ志の人を見つける」パノラマ3000
インターネット業界にある2つの特徴
<コラム>人気の5つ星スパホテルが

第2章 イタリアで伸びているモノづくり企業に学ぶ
CASE#7. ニッチな日用品で世界市場を攻めるコルマン
CASE#8. 果物のカッティング機械に道を見出したABL
CASE#9. 海外事業に積極的なビーライン
CASE#10. 扱いづらい商材で成長するリンタル
イタリア中小製造業が語っていること
<コラム>東南アジアは本当に日本に近いのだろうか?

第3章 デザインの使い方とブランドの育て方
中小・ベンチャー企業が生き抜くためのキーワード
スモールデザインとビッグデザイン
「メイド・イン・イタリー」は日常生活のスモールデザインに宿る
イタリアはビッグデザインに弱いのか
デザインからトレンドを掴むマーケットリサーチ
メイド・イン・ジャパンというビッグデザイン
ビジネスに効く教養を社員教育に盛り込む
<コラム>日本人は聖地づくりが好き

第4章 組織のデザイン
ワークライフバランスの組織デザイン
CASE#11. 倫理資本主義を実現するブルネッロ・クチネッリ
<コラム>海外ビジネスで前進するための「確信」の持ち方

第5章 ルールの作り方を知る
ルールなしに市場はできない
海外のルールは国内ビジネスにも影響する
中小・ベンチャー企業は座視するしかないのだろうか?
中小・ベンチャー企業がルールづくりに参加するには
エコノミック・ガーデニングという方策
とっておきの切り札は「理念」
<コラム>異業種の人たちとの交流で点のネットワークを作る

第6章 オープンなプラットフォームにアイデアが集まる
様々な「オープン」のあり方
CASE#12. 共創のプラットフォーム、アイカ
CASE#13. エンジニアリング会社も利用するグラブギャド
CASE#14. オープンを追求するベネトンの『ファブリカ』
中国におけるコピー文化も1つのヒント
中国のロジックは活用できる
オープンへの更なる追求

第7章 すべてのビジネスはローカルに通ず
ビジネスは最終的にローカルでしかあり得ない
「ローカル回帰」という潮流
コンテンツこそローカルに依存
シリコンバレーは全てのビジネスの聖地ではない
「グローバル波」の下にある「ローカル潮流」を探る
ローカルのリアリティを掴む
ローカリゼーションマップを使って海外市場戦略を考える
<コラム>ヨーロッパのベンチャー企業も異文化のトレーニングを積んでいる

第8章 日本の中小・ベンチャー企業は何を目指せば良いのか
自分の感覚をベースに前進する
CASE#15. 多様性の理解を武器に躍進するマザーハウス
CASE#16. 公私混同を推奨する『ほぼ日刊イトイ新聞』
CASE#17. 新産業のスタートアップに挑む自然電力
若者の社会と仕事に対する姿勢
CASE#18. 電動バイクでアジアを攻めるテラモーターズ
自らのOSを創り出す人たち

第9章 これからのビジネスへのヒント
「中小企業」を古臭いと思うか新しいと思うか
型に嵌った経営手法が壊れつつある
時代を先取りにする中小・ベンチャー企業から得たヒント
ローカルとオープンの組み合わせが新しい扉を開ける
3つのポイントに絞ることで全体像に絞る

あとがき

  • 立ち読みする
  • 紙の本を買う